年に3回、学生の長期休みに合わせて販売される「青春18きっぷ」。年齢制限がないことを成人してから知り、2023年7月、初めて長距離旅行に利用してみました。
東京から大阪へ。約11時間の長距離旅行の記録です。

乗換案内|8回の乗換
時刻 | 駅名 |
---|---|
6:00過ぎ | 地元駅出発 |
07:05着 07:10発 | 東京都 品川駅 |
08:59着 09:06発 | 静岡県 熱海駅 |
10:11着 1025発 | 静岡県 興津駅(toilet) |
11:53着 13:25発 | 静岡県 浜松駅(toilet) |
13:59着 14:02発 | 愛知県 豊橋駅 |
15:32着 15:37発 | 岐阜県 大垣駅(toilet) |
16:12着 16:17発 | 滋賀県 米原駅 |
17:12着 17:14発 | 京都府 京都駅(降車不要) |
17:42着 17:49発 | 大阪府 大阪駅 |
18:05着 | 大阪府 新今宮駅 |
今回、青春18きっぷで向かう大阪府・新今宮駅までは乗り換えが8回。移動時間は約11時間です。
普通列車で4時間以上の長距離移動をするのは、今回が初めて。長距離移動をする時の注意点なども紹介しつつ、今回の旅行記をまとめます。
6:00|出発
朝6時、1時間の寝坊で家を出た。初めての長距離電車旅に、心は浮き立つ。重たい荷物を両手に、のんびりと地元駅まで向かった。
07:10発|品川駅〜興津駅
7:10|通勤ラッシュで人通りの多い品川駅に到着。乗り換え時間が5分と短かったので、急いでホームを移動。
品川駅〜熱海駅の1時間49分はグリーン車に乗って朝食をとりつつ、ゆっくりと行く。

グリーン券は乗車前にホームで買うか、モバイルSuicaをお持ちの場合にはスマホで事前決済することも可能です。
東海道本線のグリーン車は2階建て。今回は、より空いていた半地下の階に乗車した。


地元駅で前もって購入していた納豆巻きが朝ごはん。それを食べ終えると、朝が早かったため眠気に襲われ、ぼんやりと眠気に押し流されながら車窓を眺めた。
たまに目を開けると、窓の外にタイヤで出来た遊具がたくさんある珍しい公園や、工場地帯などが見えた。気になった施設をGoogle Mapで調べる。タイヤの公園は、東京都・大田区にある「西六郷公園」という名前の公園だった。
ふだん徒歩で移動しているなかでは、なかなか見つけられないような場所を見つけられるのが楽しい。


10:11着|興津駅〜浜松駅


10:11 興津駅着
品川を出発してから3時間。静岡県・興津駅(おきつ)に到着。ここまでずっと座っていたとは言え、寝不足も相まって思ったより疲労を感じていた。
興津駅を出発するのは、15分後。
駅のホームから見えるモリモリとふくよかな山を眺めながら、電車の到着を待つ。


ふだんは中々目にしないのどかな雰囲気。東京ではまだまだ聞かない蝉の声があたりいったいに響き渡っていた。


10:25 興津駅発
待つこと15分、興津駅のホームに電車がやってきた。銀色の車体に、オレンジ色のライン・東海道本線。これに乗って、次は静岡県・浜松駅を目指す。


興津駅にはベンチがなかった(記憶)ので、座ることができず、ふくらはぎがパンパン。
実はこの時点で気持ちが意外と疲れてしまって、ようやく来た電車にほっと安堵した。長距離旅をする前には、「きちんと睡眠をとっておくこと」。このルールが私の旅準備に追加された。


電車は空いていたので、端っこの席に着座。このあと終点・浜松駅へ行くまで、1時間28分の間にだんだんと電車は混み始め、最終的には満席になっていた。
電車が揺れはじめると、睡魔に襲われ今にも船を漕ぎそうになりながらも、せっかく時間があるのだから、と気になっていたミステリ小説を読んでいた。
そしてその道中、家出少年に声をかけられ、約1時間話をしていたのだけれど、その話はこちらの記事にまとめました。⇓


途中下車|浜松でお昼ごはん


11:53|浜松駅到着
家出少年と別れ、浜松駅の改札を通り抜る。目的地は、ずっと気になっていた「元祖・石松餃子」。
石松餃子は改札を出ると、もう徒歩1分程度。幸い、カウンター席が空いていたのですぐに案内してもらえた。
宇都宮餃子との比較でよく登場する「浜松餃子」。肉肉しい宇都宮餃子と違い、甘いキャベツがたっぷりはいってさっぱりと食べられる浜松餃子は、ぺろり。
飲み物はもちろんビール! 大食らいではないので、通常の餃子定食(餃子10コ)にしたのだけれど、この倍量でもぺろりと食べられたでしょう。


「ごちそうさまでした!」今度は20コの餃子皿を頼もう。


青春18きっぷ後半戦
浜松でお昼ごはんも堪能したところで、青春18きっぷ後半戦。午後は、あと5時間電車に揺られる。
地元駅からだと午前だけで6時間電車に揺られており、若干挫けそうになっていたが、夜ご飯に大阪名物・串かつを食べることを楽しみに電車旅を楽しむぞ…!と自分を鼓舞。
13:25|浜松駅発〜


昼食後、乗車する電車まですこし時間があったので駅の前まで出て駅前観光。


鐘のモニュメントがありました。タイミングが合わなかったのですが、1時間おきに鳴るのかな?鐘の足元には、涼やかなちっちゃな池もあった。


15:17 大垣到着
浜松を出て豊橋経由で2時間。大垣に到着。大垣に到着するまでの電車には、下校途中の学生さんも多くいた。白い半袖シャツに紺色のスカート、ズボンが、夏休み前の期待に満ちておりとても眩しかった。
この頃には、もうすっかり疲れてしまって足が疼くほど。景色を楽しむような心の余裕はなく、睡魔と疲労の波に押しつぶされないよう踏ん張るだけで精一杯だった。


15:37 大垣発
ラッキーだったのは、電車が当駅始発だったために座れたこと。乗り換えに待ち時間が20分あったので、お手洗いへも立ち寄ることができた。
大垣駅は駅ビルも併設されていたので、大阪への到着をもっと送らせても良ければ途中下車してお茶しても良かったな。次回はどこかでお茶もはさもう。
電車に座っているだけでも、動かないからか意外と疲れる。お茶休憩は大事。


車窓から見えた長閑な景色。緑だけで、こんなにも奥行きがある。


光を面いっぱいに受けた緑色の草葉。風が通るたびに光の波がたつ。


戦国最大とも言われる戦もあった、関ケ原。大垣から約14分揺られたところ。関ケ原の名前は、関所のある原っぱだそうな。あまり歴史に明るくないので、もっと深い知識があればより感慨深いのだろうなぁ、なんて思った。
米原〜快速Aシートに乗って


16:12 米原着
米原に着く頃には、もう大阪までの到着時間をカウントするばかり。残りあと2時間ほど。
米原から乗車するこの「新快速」は関東にはない。ドキドキしながら乗車した。二席ずつのクロスシートになっており、ゆったりと座れる。
ただしこの新快速。時間帯によっては、1両だけ指定席になるので注意が必要。


◎指定席券が必要なAシートとは
1日に6回だけ、9号車が指定席になる。指定席を利用するには、乗車券のほか「指定席券」が必要。
青春18きっぷでも「指定席券」の購入で、指定席が利用可能になる。


ゆったりと座れるクロスシート。時間帯もあってか、米原を出るときは空いていた。この後大阪に着くまでの間に、だんだんと座席が混み始め、大阪到着時には通路にもひとがたくさん立っていた。
17:49|大阪駅着


17:42 大阪駅着
成人して初めて。ようやく大阪に到着…!この時にはもうすっかりくたくた。観光客とサラリーマンでごった返す大阪駅のホーム。重たい荷物を両手に、「あともうちょっとだよ!!」と自分を励ます。
ここからはホテルのある新今宮駅まで約30分間、揺られるだけ…。
電車に乗って驚いたのは、電車内で飲酒している人の多さ。
ちょうど帰宅ラッシュだったため、座ることはできなかったものの、目の前に座っていたおじさんが大阪駅を発車するなり缶チューハイをぷしゅっと開栓しており驚いた。
その前の前に座っていたおじさんも缶チューハイを飲んでいたのだけど、これは「関西あるある」なのだろうか。
すこしすると目の前のおじさんはアメリカンドックにケチャップをかけて食べ始め、思わず凝視。しかし周りの誰も驚く様子がなく、また私もそこが関東ではないためにそれが普通なのかなと感じ、嫌な気もしなかった。
ぱくぱくとほんの数口でアメリカンドックを食べ終えると缶チューハイをぐぐっと飲み、その良い飲みっぷりに心の中で「お仕事お疲れ様でした」と両手を合わせた。
18:05|新今宮駅着
ようやく目的地に到着…!!お疲れさま、わたし。あとはホテルへ向かうだけ。
ホテルに到着|よぎる不安
18:30|ホテルに到着
今回宿泊するホテルは、新今宮駅から徒歩5分程度の場所。ホテルに着いて、想像していた雰囲気と違いびっくり。もしや、元々は大人向けホテル…?暗めの照明に、ダンスフロアのように光沢を放つ床。ひとりで宿泊するには抵抗のある雰囲気だった。
しかも到着するまで読んでいた本はストーカー歴のある主人公とシリアルキラーの話。最近なにかと物騒なニュースが続いていたので、頭の中では不気味な妄想が広がってしまい、はやく人混みに行きたい!と荷物を置くとすぐにホテルを出た。
道頓堀へ行こう!|名物を食べなくちゃ


さて、この後は道頓堀を観光しつつ夕ご飯。ホテルのすぐそばにあった動物園前駅から難波駅へ向かった。


19:00|道頓堀到着
夕ご飯の串かつ屋さんを探しつつ、道頓堀を散策する。道頓堀名物の「グリコ」の前では、大勢の観光客が記念写真を撮影していた。人混みを抜けながら、「あぁ大阪だなぁ」としみじみ。


大阪名物「串かつだるま」。ここに入ろうかとも思ったのだけれど、もっと色々見てからにしよう…と思い、一度スルー。


道頓堀って街全体がエンターテイメントのよう。


華やかで、いろんなものが大きくて、歩くのがとっても楽しい。


道頓堀川を見下ろすように立っていたこちらのドンキは、観覧車つき。じっと目を凝らさないと動いていることがわからないような速度で、ゆっくりと回っていた。
一人だと、記念写真を撮り忘れるので、ここで一枚。(この旅行で10枚もない記念写真)


気持ちは「楽しい!」はずなのに、身体は疲れ切って瞳に光がない。
この後、道頓堀川沿いの串かつ屋を色々と見て回り、最終的には「大吉」さんに入店。


観光客の多い道頓堀のなかでも、特にリーズナブルでメニューも豊富。大阪へ行った際には、また立ち寄ろうと決めた。


さっくさっくと軽い食感が、ビールにもハイボールにも合う。やはり大阪へ行ったら、串かつは食べるべき。なんとも幸せな夕ご飯だった。


【1日終わり】総括はコンビニで


道頓堀の帰り道、コンビニでお酒とおつまみを購入。夏場、缶チューハイを飲む時には、アイスカップを購入してここに注いで飲むのが美味しい。さっぱりシークヮーサーが、たくさん汗をかいた身体に染みた。
ホテルでのんびりと晩酌をしながら一日のまとめと、家出少年との会話を日記に書いた。青春18きっぷ初日、思いがけぬ出会いと、想像を超える疲労。
電車に乗っている間に、本を2冊半読んだ。最近、家では読書をするような心の余裕がなかったので久しぶりの読書。本は自分のしたことのない経験を与えてくれる。
これを機に、また色々な本を読みたいなぁと思った。
さて、こんな冗長な文章をここまで読んでいただき、ありがとうございました。もう旅行から1ヶ月半が経過していたので、記憶を辿りながらの記録。曖昧な部分もあり、中身があまり深くならなかったことが悔やまれます。疲れすぎて文章を書けなかったのですが、記録できるくらいの気力を保ったままできる旅行を、今度はしたいなと思います。
では、良い旅を。
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